先進事例紹介
CASE.01
イルミネーションとプロジェクションマッピングを融合させた、立地を活かしたエンターテインメントを実現
東京のウォーターフロントである竹芝に新しい複合施設として2020年に誕生した『ウォーターズ竹芝』。 水辺での夜時間を幻想的に彩るエンターテインメントとして、イルミネーションと組み合わせた初のプロジェクションマッピングイベント『碧の奇跡』を、2023年クリスマスシーズンに実施しました。
実施団体:一般社団法人竹芝タウンデザイン
エリア:ウォーターズ竹芝
実施時期:2023年12月(掲載写真は2024年12月撮影)
実施背景:アフターコロナの集客の目玉となるイベント
一般社団法人竹芝タウンデザインは「ウォーターズ竹芝」の水辺などを中心としたまちづくりプロジェクトを立体的に推進するタウンマネジメント組織として設立され、ナイトタイムエコノミー促進も視野に入れた複合施設として『ウォーターズ竹芝』は2020年4月に開業しました。
オープン当初は新型コロナウイルス感染症対策で緊急事態宣言が発出された時期と重なったこともあり、集客に有効なエンターテインメイントイベントを実施できませんでした。
しかし、早い段階からコロナ禍後を見据えた集客に有効なイベント実施に切り替えて、方法を模索し始めました。
竹芝は山手線で行ける東京湾、港区でありながら静かで落ち着きのある地域です。
この立地や環境を活かしながら大人に東京の夜を楽しんでもらうことをコンセプトに、
施設エリア内でのプロジェクションマッピングの計画に着手。
東京観光財団の助成金を活用することで予算の目処がたったことから、2023年から実施に向けて本格的な動きが始まりました。
実施計画:ターゲットの分析から実施内容を模索
企画に際しては、「水辺」というキーワードから連想する青の色彩や海の情景を表現する映像をイメージし、その参考となるプロジェクションマッピングの視察を繰り返しました。
また、投影する対象が壁のような平面ではなく、広場の階段を含んだ立体空間だったことから、深みや奥行きを意識した作品にしたいと考えました。
ターゲット層は「ウォーターズ竹芝」のブランドイメージから、都心で働き週末も都心で過ごす成人層(DINKsなど)と首都圏や全国を観光するインバウンド層に設定したため、事業のコンセプトに「東京の夜を大人に楽しんでもらう」を加えました。更に、実施時期のクリスマスとの兼ね合いから、港区のラグジュアリーなイメージ、雪の結晶やツリーといったシンボリックな映像も盛り込みたいという思いをデザイナーに伝え、『碧の奇跡』と題した幻想的な空間演出を練り上げていきました。
実施内容と効果:ライトの強さにこだわり、来場や数の増加を2倍以上に
施設のエントランスから芝生に覆われた広場までは、一面に碧い光を施したイルミネーション。
そして広場と施設をつなぐ大階段には、海を連想させる碧の空間に、クリスマスツリーがそびえ、
噴水や雪の結晶が揺らめくプロジェクションマッピングを投影し、東京オリンピックで使用したものと同じ20,000ルーメンのライトを使用したことにより、さらに繊細な表現を実現。
その先に見える都心の夜景までも一体化させたアーティスティックな世界を創造しました。
事業の効果としては、来場者数が昨年同時期の3,200人から7,000人と2倍以上の集客に成功しました。
また、このイルミネーションとプロジェクションマッピングをミックスさせた『碧のキラメキ』というイベントは、訪問者のアンケートにおいても高評価。
回答者の78%が満足とコメントしてくださいました。
これまで多くのプロジェクションマッピングを体感したというファンからも「ゆったりと回遊できた」という満足の声が寄せられました。
苦労した点:階段への投影と調整
傾斜や段差のある階段に映像を投影することから、映像の角度や色合い調整が難しかったです。
また水辺や周辺地域を管理する行政と、映像が投影できるエリアに関する確認や調整をする必要がありました。
今回の実施で得た教訓をもとに、さらに夜間も含めた様々な活動を通じて、地域の魅力や文化を発信し、消費拡大に今後繋げていたいです。
今後の展開:竹芝の周辺施設とも協力して、面での展開も
竹芝エリアでは、現在、季節ごとにエリアで連携してイベントを行っています。 例えば、夏は東京ポートシティ竹芝と竹芝客船ターミナルと連携して、仕事終わりの人が音楽とビールを楽しめるイベントを企画していました(台風により2日目以降中止)。プロジェクションマッピングも1つの施設に限らず、エリア全体の盛り上げとなればと思っているので、今後とも事業を続けていきたいです。
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